木冷蔵

木造超省エネ保冷倉庫 木冷蔵

木冷蔵 -COREZO- 木造超省エネ保冷倉庫 JAPAN WOOD DESIGN AWARD 2016

木冷蔵-COREZO-とは、美味しい米の品質を保つために開発された、木造で超省エネな定温倉庫です。壁・天井の内装材には杉材を使用することで温かみを感じられ、調湿性能・抗菌性も兼ね備えています。

《特 長》

  1. 高断熱・高気密化により倉庫内の温湿度を一定に保ちます。
  2. 定温温度調整器が住宅用エアコンで高低温を保つことを可能にしました。
  3. 少ない消費電力で庫内の温度を設定温度で保つことができます。
  4. 構造と内装材には国産の杉材をしようすることで環境に配慮しています。

構造材、内装仕上げ剤に国産地域材を使うこと。それは、意匠的な独自性はもちろん、木材が持つ多くの特性を活かすことができます。無垢のスギの内装材は調湿作用や断熱性、抗菌性に富み、米をはじめとする食品類の保管に適しています。躯体構造を従来のユニット形式ではなく木造とすることで、様々なスケール、建築モジュールへの対応が容易になります。そして、国産地域材を使用することで、地域資源の循環・有効活用の促進につながります。木造保冷倉庫「木冷蔵-COREZO-」は、経済性・環境性ともに高く、人にも自然にも優しい設備なのです。

庫内を定温に保つ壁・天井の高断熱・高気密の違い

庫内を定温に保つ壁・天井の高断熱・高気密の違い熱伝導率

従来のユニット保冷庫の断熱材は、硬質ウレタンフォームなのに対し、木冷蔵は高性能グラスウール16Kで熱の伝導を抑えます。
熱伝導率を比較すると、硬質ウレタンフォームの性能の方が約2倍高いことがわかります。

熱抵抗値

熱伝導率の面では優位な硬質ウレタンフォーム42mmの熱抵抗値が1.75㎡k/wに対し、高性能グラスウール16kは180mm(壁面)にすることで熱抵抗値は4.0㎡k/wとなり、約2倍以上、屋根面に至っては6.5㎡k/wとなり約4倍の断熱性能があることがわかります。

耐熱温度

高性能グラスウールの耐熱温度は150℃なのに対し、硬質ウレタンフォームは80℃です。鋼板に吹き込まれているため直射日光の当たる場所での配置は不適切だと考えられます。

高い汎用性で使用用途に合わせた柔軟な設置を実現

高い汎用性で使用用途に合わせた柔軟な設置を実現構造は杉の半柱に合板を張付けてパネル化することで現場の施工を短縮することが可能となります。
木質パネルの寸法は自由性があり設置場所に合わせた大きさ、広さのカスタマイズが可能です。
ユニット保冷倉庫には不可能である天井高4mが可能になります、面積に対しての容積率が上がり省スペースで沢山保管出来ます。

開口部は片開きの扉

開口部は片開きの扉で、幅は80㎝〜200㎝、高さは180㎝〜240㎝。自由に設定可能です。もちろんフォークリフトで通過できます。

土蔵の扉がモデル

壁の断熱性能と同じなので開口部からの熱損失を軽減します。
厚い扉に段差を付けて、2重のパッキンにより気密性を向上させています。

空調機は100V2.2KWの住宅用エアコンだから省エネ

空調機は100V2.2KWの住宅用エアコンだから省エネ木冷蔵の形状、面積、容積によって空調機の台数や配置を設定します。100V2.2KWの空調機なので低額で省エネですが、専用定温専用の空調機は高額で消費電力の多さも懸念されます。(木冷蔵 庫内 音湿度グラフ・消費電力データ参照)

空調機

一般的なユニット保冷庫に使われている高出力な低温空調機は1台で冷やすのに対し、木冷蔵はバランス良く配置された数台の住宅用エアコンで冷やします。低温に設定されていない住宅用エアコンに「木冷蔵定温温度調整器」を組み合わせることで、設定した定温な温度を一定にコントロールします。このシステムが木冷蔵の大きな特徴と言えます。このシステムにより、イニシャルコストを抑えることができます。

定温温度調整器が庫内の温度を一定にコントロール

定温温度調整器が庫内の温度を一定にコントロール天井に設置された温度センサーが庫内の温度を表示します…①(天井部と床部の温度差1〜2℃)
空調機を入り切りさせることで庫内を設定温度で保ちます…②(設定温度+-1℃〜2℃)
庫内が設定温度より大幅に上昇した場合ブザー・赤色灯等でお知らせします…③

【操作方法】

  • 運転スイッチ(緑のボタン)を押すと空調機が作動し緑のランプが点灯し運転している事をお知らせします。
  • ②に表示される設定温度に庫内温度を保ち、設定温度は自由に上げ下げすることが可能です。
  • 停止スイッチ(赤のボタン)を押すと停止します。

空調機の配置

住宅用ルームエアコン数台を効率よく冷えるように、倉庫内の大きさ、形状に合わせて空調機をバランスよく配置することで、庫内の温度ムラを軽減します。もし、1台が故障しても他の空調機が稼働しているので保冷機能が急激に低下することはありません。また、維持費用も安価で済みます。従来のユニット保冷庫は、高価な業務用の低温空調機1台で賄われていました。故障すると保冷不全に陥る上に修繕費用もかさみます。

広い温度域の対応が可能

イメージです木冷蔵は低温のみならず、高温でも使用できるので、あらゆる食物・食品・製品の保管・製造に対応可能です。

〈11℃〜15℃〉
米、麦、大豆などの穀物類
ワイン、その他食料品、化学品など

〈25℃〜30℃〉
発酵食品庫、植物培養室など

〈40℃〜50℃〉
各種乾燥、麹室など

ランニングコスト(運用費用)

電気代の抑制電気代の抑制

従来のユニット保冷庫と木冷蔵の消費電力と電気料金を比較してみたところ、測定した6月も7月も約70.4%抑えられたことがわかりました。(※木冷蔵の数値は実測ですが、ユニットの数値は躯体のUa値と空調機の運転効率をもとに算出していますので、数値はあくまでも参考です)
気温の高い6月〜10月の詳しい測定方法や気温データ、消費電力量などは事項にて説明します。

木冷蔵の庫内の温度と消費電力の測定実験

温度と消費電力の測定実験2016年5月に完成した100㎡の木冷蔵の庫内の温度と消費電力を測定した結果を下記のグラフで表しています。この保冷倉庫の目標温度は13℃に設定され、3台の空調機が設置されています。庫内の温度変化のグラフが安定していないのは、エアコンの稼働台数や風力の強弱などを10日ごとに変えて測定していたからです。7月20日〜8月10日の一番暑い期間にエアコン1台の稼働で低温を保つことも確認できました。
結果的には、消費電力は1台でも2台でも変わらず、3台を同じ設定でかどうさせることが、空調機の負担が分散され省エネで耐久年数も伸びると考えられます。

木冷蔵の庫内の温度と消費電力の測定実験